2023.12.02
2人のギタリストによるChristmas Concert23のプログラム解説No4 最終回
今回の解説では、プログラム後半の最後まで紹介させて頂きます。
プログラム後半の4曲目は、『澄み切った空』 です。作曲者のキケ・シネシは1960年に生まれ、1980年代よりプロの音楽家としての活動を開始し、生まれ故郷のアルゼンチンの音楽、タンゴやジャズ、フォルクローレ、クラシック音楽を取り入れた独創的なスタイルのプレイヤーです。作曲者自身も得意のギターを叩いたり、右手でネックを叩いて音を出したりと、とにかくアクロバテックな曲です。齋藤先生にはぴったりな曲です。
5曲目は『組由「宝石の一日」よりⅢ.瑪瑙の夜』です。
この曲は齋藤先生と演奏会を始めるきっかけになった曲です。
2020年に齋藤先生から「CDを作りたいのでお願いできないか」とのメールが届きCDのジャケット写真撮影、録音、編集を教室で行いCDを完成させました。このCDに収録しているのが『組由「宝石の一日」よりⅢ.瑪瑙の夜』になります。CDには3楽章全てが入っています。
6曲目は映画パイレーツオブカリビアンの一番有名な劇中曲『パイレーツオブカリビアン 彼こそが海賊』です。
この曲は8分の12拍子で書かれています。8分の12拍子をとるには、3文字の言葉を4回言います。アイス、バナナ、りんご、スイカ、と皆さんが思いつく3文字を4回唱えれば8分の12拍子になります。フラメンコも12拍子が多いです。
プログラムが全て終わりましたら、会場の皆様とご一緒に、ギター伴奏で『きよしこの夜』を歌い、会を終わらせて頂きます。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
皆様のご来場お待ちしております。
2023.11.26
2人のギタリストによるChristmas Concert23のプログラム解説No3
今回の解説では、プログラム後半の3曲目まで紹介させて頂きます。
プログラム後半の1曲目は、『戦場のメリークリスマス』 です。1983年に劇場公開されたこの映画のメインテーマ曲を、齋藤先生がギター二重奏用にアレンジしました。
残念ながら3月に逝去された坂本龍一さんの、一番有名な曲だったのではないでしょうか。
この曲は大きく分けると3つの和音が終始繰り返され、5音階のみで構成されています。齋藤先生がこの名曲をどのように編曲されたか楽しみですね。
2曲目は『ゴットファーザー 愛のテーマ』です。
前回のハシヤ様で行いましたLiveでは、イタリアの曲を中心に選曲しましたが、その際に選んだのが『ゴットファーザー 愛のテーマ』です。正確にはゴットファーザーはアメリカ映画であり、イタリア映画ではありませんが、内容がイタリアの移民の話でもある為、選曲しました。イタリア発祥の撥弦楽器マンドリンを使い、マンドリンの明るい音色と哀愁のあるギター演奏の対比をお楽しみください。
ちなみに作曲者のロータは『太陽がいっぱい』の音楽も作曲されています。
3曲目はドイツバロック音楽を代表する作曲家兼オルガニストのバッハが作曲しました『BWV998 プレリュード』です。このタイトルにありますBWVとはバッハ作品総目録番号と言われ、簡単に言い換えると作品整理番号です。バッハ以外にもヘンデル、モーツアルト、ベートーベン、シューベルトなどの作曲家にも作品番号があります。
バロック音楽とは小学校、中学校の音楽の授業で習いましたが、そもそもバロックとは歪んだ真珠の事を言います。アドリブ演奏がさかんに行われていたのがバロック時代です。
今回はここまでにさせて頂きます。次回はプログラム後半の最後まで解説させて頂きますので、少々お待ちください。
皆様のご来場お待ちしております。
2023.11.18
2人のギタリストによるChristmas Concert23のプログラム解説No2
今回の解説では、プログラム前半の最後まで紹介させて頂きます。
3曲目は、キリスト教の讃美歌である『諸人こぞりて』をウクレレ独奏にアレンジしました。この曲は便宜上ヘンデル作曲としましたが、どうやらヘンデル作曲ではないとの事が有力視されています。
またウクレレはハワイの楽器として認識されていますが、元々はハワイの楽器では無く、大航海時代に船の中で演奏する為にヨーロッパから持ち込まれた楽器でした。
4曲目はボサノバアレンジにしました『ムーンリバー』です。元々はオードリーヘップバーンの出演する映画ティファーニーで朝食を、の為に制作された曲です。ボサノバとはブラジルの伝統的な大衆音楽サンバにジャズが取り入れられ、白人によって作られたジャンルです。カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルトなどが有名です。
5曲目はスペインの作曲家兼ピアニストのアルベニスが作りました『タンゴ』です。この曲は、組曲『スペイン』の中の2曲目にあたる曲です。ピアノ曲をギターで演奏する場合、ピアノは指10本で演奏しますが、ギターは左手4本で演奏する為で音が省かれてしまいますが、極力原譜に近くなるように編曲しました。
6曲目はINDIFFERENCEです。以前のブログでも書きましたが、ミュゼットの代表的な作曲家兼演奏者の、トニー・ミュレナの作品です。ミュゼットとは1900-1950年代フランスの地方の出稼ぎ労働者が、地元の楽器であるバグパイプ「ミュゼット・ド・クール」を、イタリア人労働者の奏でるアコーディオンとパリの下町の酒場などで合奏するようになったのがミュゼットという音楽のルーツなのだそうです。
今回はここまでにさせて頂きます。次回はプログラム後半を解説させて頂きますので、少々お待ちください。
皆様のご来場お待ちしております。
2023.04.28
ギターのサイズについて
今回はギターのサイズについてお話します。
ご入学頂き、いざギターの購入の話になるといつも出てきますのが、どのサイズのギターを購入すれば良いかです。
小学生の方は小学生用サイズのギターをお勧めしますが、問題は中学生以上の方のギターのサイズになります。
そもそもギターのサイズの基準は欧米人になります。私自身も身長は160cm代で手の大きさは標準より小さく、体も小さい方です。ですから通常のギターでは大きく、弾きこなすのも大変です。
ギターは大きく分けると左手を添えるネック、体で抱えるボディーになります。標準的な左手のネックのサイズは約65cm、短いものは約62cm〜64cmになります。
そこで、体のサイズが小さい方はネックサイズを短いものにし、ボディーもより小さい楽器がオススメです。
この事は、クラシックギター、アコースティクギター、エレキギターどのギターにも共通して言えます。
体に合わないサイズの楽器で無理矢理練習して体を痛めてしまったり、だんだん楽しく無くなってしまう前にギターの大きさを気にして選ぶことをお勧めします。